某旧帝大医学部イケメンにインタビューしてきた 【前編】
こんにちは、ぱんのです。今回はインタビュー記事です。
後輩の医学部イケメン(以下Xくんとする)にいろんなこと(生い立ち、医学部について、恋愛、趣味など)を聞いてきました。根掘り葉掘り聞いたので、嫌われていないか心配です。
画像出典:【診察してください!】「最後の希望」イラスト/椎名ゆか [pixiv]
※画像はイメージです。
Xくんについてざっくりおさらいすると...
・大学2年生、今年22歳
・見た目は可愛い系、異国情緒を漂わせた顔立ちのイケメン
・男子校でミス3位か5位をとったらしい(ミスターじゃないよミスだよ)
・酔うと前世の記憶が出てくる(らしい)→同期によるガセネタでした
・言動がちょくちょく面白い
詳しくは過去の記事をどうぞ。
5月末日、とある居酒屋にてインタビューを敢行しました。
私「インタビュー引き受けてくれてありがとう。急に、びっくりしたよね笑」
X「はい笑 でも正直、自分のことでそんな面白い話ができるか心配なんですけど、大丈夫ですかね笑」
Xくん、コンテンツの質まで気にかけてくれるナイスなやつです。
以下、インタビューの内容をまとめました。
男子校でミスコン4位
私「ミスコンで3位だか5位だか獲ったって本当?」
X「3位でも5位でもなく4位ですけど、はい笑」
私「すごいね、どんな感じのミスコンなの?」
X「文化祭で行われるやつで、全学年自薦他薦問わず参加できるんですよ。部活の先輩に一緒に出ようと誘われて、出ることになったんですけど、その先輩は結局出なかったという笑」
私「最悪なパターンだ笑 どんな服装で出たの?」
X「サリー着て出ました。母がインドで買ってきたやつ」
私「ガチなやつかよ。でも似合いそう!(Xくんは異国情緒漂う濃ゆい系のお顔立ち)」
X「びっくりするくらいすごい評判よかったんですよね笑 メイクもちょっとして」
私「へ~!!(絶対だれか惚れたやついそう...)4位って何人中なの?」
X「予選が15、6人いますね。二日間あるんですけど、一日目は一般のお客さんに見せるための足切りで、二日目は選りすぐりのやつが出る仕組みです。ガチで可愛い枠とネタ枠があるんです」
私「もちろん可愛い枠で?笑」
X「の、つもりですね笑」
私「そっから女装にハマったりしなかった?」
X「それはなかったですけど、女装はすごい楽しかったですね笑」
小学校時代・中学受験
Xくんは、めちゃくちゃ頭いい中高一貫校に通っていたのですが、そこに入る前の小学校時代の話をまず聞きました。
私「Xくんはどんな小学生だった?」
X「野球やったり、児童館でキックベースしたり、友達んち行ったり、駄菓子屋さん行ったり、ふつうの小学生でしたね」
私「そうなんだ、意外。そっからなんで難関校に行くことになったの?」
X「父と母が出会ったきっかけの人に、後に通うことになる学校(中高一貫のトップ校)を勧められて、塾に通い始めることになったんですよ。小5の6月から塾に入りました」
私「そのひと何者なんだ笑 塾では、勉強に苦労したりした?」
X「小5の一年分を半年で仕上げなきゃいけなくて、ちょっとしんどかったですけど、そんな大したことはなかったですね。小6の夏休みだけがんばってあと遊んでました笑」
私「すごいね!」(くうううぅぅ、もともと賢いやつの余裕だよコレが!!!)
トップ校にいた中高時代
私「中高時代はどんな感じだった?」
X「男子校なので、気楽でよかったですね。自由な校風だったので、変なことしてやろうと思ってました。特になんもしなかったですけど笑」
私「なんだそれ笑 授業とか教科書とかやっぱり変わってたりする?」
X「授業は一般的な私立の学校と進度は変わらないかなって思います。高2で高校の課程を終えるくらいですかね。教科書は独自のものを使ってました。社会科は、教科書ではなく詳細まで深く掘り下げられているものでしたね、普通に本屋さんで売ってる歴史の本みたいな」
私「なるほど、やっぱりふつうの教科書は使わないのか。真面目にやってたの?」
X「中学も高校もずっと遊んでましたね。高校は行って頑張ろうと思ってたけど、結局最後まで遊んでました笑 だから浪人することになったんですけどね」
私「自由な校風だと、モチベーション保つの大変そうだね。成績の格差すごそう」
X「そうですね、高1くらいのときに、上位層と下位層が完全に分かれてました。でも下位層でも受験前の追い上げがすさまじいやつはけっこういました。やっぱり地頭がいいやつが多いんでしょうね」
“頭が良い”より “地頭がいい” ほうがなんだかカッコいい気がします。地頭がいいって言われたいですね。
山岳部
X「部活は山岳部でした。最初は囲碁部に入ろうと思ってたけど、勧誘されて入っちゃいました」
私「だいぶジャンル違わない?笑」
X「そうですね笑 でももともと、親に連れられてネパールに行ったときに、山には興味がわいたんですよね」
私「(山に...興味がわく小学生...? 深い...)なるほど。山岳部はどういった活動だったの?」
X「普段はランニングとか体力づくりをします。週4くらいですかね。で、季節ごとに合宿あって、1000メートル級から3000メートル級まで登ってました」
私「けっこう本格的なんだ。つらそうだけど、大丈夫だった?」
X「中学の頃は身体ができてなかったから、しんどかったです。8時間くらい歩いてたりしますからね。でも慣れてくると、大丈夫です」
私「そういうもんなんだ。けっこう部活には顔出してたの?」
X「毎日部室でだべってました。部室は先生の目もなくほとんど無法地帯だったので楽しかったです」
私「むさくるしい青春って感じでいいね(エロ本回し読みしてそう)」
ぶっとんだ友人
私「それだけ頭がいい人たちが集まってたら、変な人ゴロゴロいそうだね」
X「あ~いましたね。精神病を騙って精神科に行ってたやつとか」
私「ま、まじか!(予想以上の逸材いた)」
X「そいつ、精神科行って “妖精さんが見えるんですよ~” みたいなことを言ってたらしいです」
私「なんでそんなことするの?」
X「面白いから、らしいです。行った後に、“あの医者、話も聞かずに薬だけ出しやがった”とか愚痴ってくるんですよね笑」
私「...めちゃめちゃ反応に困るやつ笑」
X「その友達は、大学入ってから、オランダ行ってマリファナ吸いながら日本の友達とスカイプしてたりするみたいです。スペインで一カ月かけて聖地巡礼したりも」
私「ヤバいな、イカしてるな(いろいろパンチありすぎて語彙力が低下)」
川辺で世界一くさい食べ物を食べる遊び
X「さっきの変わった友達と、ほかの何人かでシュールストレミングっていう世界一くさい魚を食べたことがあります。室内だとにおい残るから、川辺で」
私「あ、テレビの罰ゲームで時々出てくるやつね。頭いいのか悪いのか笑 どうだった?」
X「食べれないことはないけど、完全に腐ってますね、あれは」
私「腐ってる(意外と感想は淡泊なんだね)」
ぶっとんだ先生×2
私「変わった先生っていた?」
X「あ~、いました」
①国語の先生 (赤字はツッコミ)
・授業あるのによく月曜に休む。理由が二日酔い。それがわりと許される環境。 ←大丈夫なのか?
・二回離婚歴あり。養育費、慰謝料とか大変とか言ってたけど、ぜんぜん大変そうに見えず、人生たのしそうだった。趣味はオペラ。馬主になったりも。
・「足りない分は体で払え!」がクラスの標語 ←大丈夫なのか?(二回目)
・その先生が休んだときは自習。誰も監督いないから、グラウンドでサッカーしたり。
ほかの先生は、気づいてもなんも言わない「いいんじゃない?」って感じ。最後の授業だったら早く帰る。 ←自由すぎでは?
・教師になる前に建設会社の工場長をやっていた。ある日、出社すると机がなくなっていた。クビにされたらしい。そんな経験が何度かあって、最終的に教師しかやることがなくなった。 ←教師が最後の砦でいいのか?
・夫婦円満の秘訣「家に帰らんこと」 ←二回離婚歴がある人に言われても
Xくんコメント「あの先生絶対キャバクラに行ってた」 ←私は絶対キャバクラ行ってそうな先生に出会ったことがない
②世界史の先生
・お寺に所属し、お坊さんを兼任していた。土日はお坊さん。
「昨日は滝行してきました」から授業が始まることも。
・授業中に寺の黒い話をしてくれる。袈裟は高いので数百万円する。「坊主は金の世界やぁあ!」 ←口にしてはいけないやつでは
私「中高生には刺激強すぎない?」
X「男子中高生にはちょうどいいんです。先生が下ネタばんばん言いますからね。先生はだいたい男の人ですし。
ゆるい先生だと、生徒が部室で麻雀(学校では禁止されてたけど)やってるのを後ろから見て“それはちがうな”などとアドバイスしてくれることもあります笑」
私「学校って麻雀できるところだったんだ・・・」
はい、名残惜しいかと思いますが、前編はここまでです。
予告
後編では、Xくんの女の子こじらせエピソードや恋愛、浪人生活、医学部事情、好きな本や漫画、その他ぶっとびエピソード(一時期、玉音放送を目覚ましにしていた、など)をご紹介したいと思います。
それでは、お楽しみに!
後編はこちら↓
義憤にかられる快感
ネットを見ていると「これはひどい」「まじでクソ」「弾糾せねば」「突っ込まなければ」と義憤にかられることがけっこうある。
かっちりしたメディアの記事にしろ、プロブロガーの1日50円騒動にしろ、いちいち「ちょっとちょっとそれはないんじゃないの?」と言わずにはいられない。
たぶん、気持ちいいのだ。「明らかに正しくない」とか「ばかじゃないの?」と思ったりすることが快感である。下手すれば、「これは最高」「めちゃくちゃ素晴らしい」よりも脳が強く反応しているんじゃないか。こき下ろしたほうが自分の優位性を感じ取れるからなんだろう。
それか、某プロブロガーの言うようにみんなストレスがあるのかもしれない。まあ、それは間違ってはいないだろう。それを日本社会どうたら、不寛容社会どうたら、と安易に結びつけるのはどうかと思うけど。だいたい、なんちゃら社会、って気安く使うなよ。定義は?比較データは? とりあえず体のいいワードで世相切ってる気になってるひとが多すぎる。
…おっといけない、また義憤にかられて快感を覚えていた。ついつい、やってしまう。
生活しているだけで、なんとなくイライラする。そんなんだから、ネットで格好の良いカモがいたら、攻撃したくなる。というのは、どっかで読んだことがある。
そもそも人間は、力がありあまっているから、あれこれと活動しようとするのだ。すべての活動は、力の発散のためのものに過ぎないのだ、とニーチェ先生も言っていたらしいぞ。
生物学的にはこうだ。
「現生人類が肉食であることは腸の構造を見ても分かる。一万年前まで狩猟採集民であったわれわれは、肉を食べて必要なタンパク質を摂った後はゴロゴロ休んでいたに違いない。その頃の人類は日に3時間くらいしか働かなかったようだ。
現代人が働くのは、炭水化物を摂りすぎて、エネルギーを使わなければ超肥満になってしまうので、働かざるを得ないことも一因だ。働かざるもの食うべからず、ではなくて、食いすぎるので働かざるを得ない、のだ。
本来ならば肉食のライオンのような生活をしなければならないのに、草食のウマのような生活になってしまったのだ。現代人の生活は本来の人間の生活と全く違うのだから、ストレスがたまるのも無理はない。」
『生物学の「ウソ」と「ホント」』(池田清彦 著)より
すっきりする話だ。本来はゴロゴロするべきなのに、たくさん食べるからたくさん動かなくちゃいけなくなり、ストレスがたまり、ネットで暴れちゃうんだな。しかたがない。居場所があるかないか、という次元の話ではないみたいだな。
てことは、少食になってあまり働かずに済めば、そのぶんゴロゴロすればストレスがなくなるのでは?
一刻も早くAIにお仕事をしてもらって、お国からベーシックインカムをもらう時代が来れば、みんなのストレスがなくなり、修羅の国インターネットも穏やかになる…のだろうか? 残念だがそんな気はしない。なんせ暇だからな。暇なときはネットを見てしまう。
キラキラ女子だから、今日は爪を塗った。不器用すぎて、めちゃくちゃストレスがたまった。頭が悪そうな配色だが、気に入っている。
子ども難民の生活を体感するという“エンタメ”
カンヌライオンズという広告祭があるのをご存知でしょうか。
映画祭の広告バージョンを想像するとわかりやすいかもしれません。世界から優れた広告を選ぶイベントです。
世界にある数々の広告・コミュニケーション関連のアワードやフェスティバルの中でも、エントリー数・来場者数ともに最大規模を誇るのが「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル(Cannes Lions International Festival of Creativity)」です。期間中に同時開催されるライオンズヘルス、ライオンズイノベーションと合わせて(2016年はライオンズエンターテインメントが新設)約100カ国から15,000人以上の来場者が集まり、全21部門に40,000点を超える作品が応募される一大グローバルイベントのカンヌライオンズは、広告を超えた様々な業界からの注目度も益々高まっています。
この広告祭では今年「エンターテイメント部門」が新設されました。
メディアのプラットフォームがどんどん増えていき、今までの伝統的な30秒のCMを作るだけではダメで、視聴者も何か新しい形で楽しませてくれるエンターテイメントを期待している。そんな新しい形でエンターテインしてくれるものに与えられるのがこの賞。
エンターテイメント部門のグランプリとして選ばれたのは、シリアの子ども難民の生活をVRで体感するものでした。
エンターテインメント部門のグランプリは「THE DISPLACED」。ニューヨークタイムズが段ボール製VRゴーグルを読者に提供したキャンペーン。専用アプリをダウンロードしたiPhoneやAndroidスマートフォンをゴーグルに設置して覗くと、シリア地域に暮らす子ども難民の過酷な状況が体感できるというもの。
カンヌライオンズ受賞速報:新設のエンターテインメント部門受賞作発表 | AdverTimes(アドタイ)
審査員曰く、ただentertaining(楽しませる)するだけではダメで、クライアントに実際に結果を供給しつつ、entertainmentである作品がこの賞を受賞すると。
新しい形のエンターテインメントという意味では妥当な受賞かと思いました。
[カンヌ2016] Entertainment Lions / Entertainment Lions for Music部門グランプリ発表!!|KOKUSAI-I【AOI Pro.】
なるほどね、ひどい環境のなかであくせくしつつも、けなげに無邪気な笑顔をこぼしたりする子ども難民をVRで体感するのが、最も新しく、最もアツく、最もクールなエンターテイメントだというわけですか。左様ですか。
自分とは無関係の厳しい状況を、まるでその場にいるかのように体感してから、デバイスをはずすとそこには平穏な日常が帰ってきて、その落差に喜びを感じるタイプのエンターテイメント。もはやフィクションの中の悲劇では飽き足らず、ノンフィクションでドキュメンタリーでリアリティのある悲劇をお手頃に体感できる時代なんですね。
「わたし、シリアの問題にもこうやって心をきちんと痛めているんだもの」
2秒後には、痛みがなくなるでしょう。いや、むしろ快感が勝つでしょう。
この映像がひどい、というわけではない。子ども難民の生活を、当然のようにエンタメとして消費する神経がおぞましいとわたしは感じるのです。
以下、ボードリヤールの『消費社会の神話と構造』から引用です。
- 作者: ジャンボードリヤール,Jean Baudrillard,今村仁司,塚原史
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2015/08/27
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
消費社会の特徴は、マス・コミュニケーション全体が三面記事的な性格を帯びていることである。政治的・歴史的・文化的なあらゆる情報は、三面記事という当たり障りのない、しかし同時に奇蹟を呼ぶような形式で受け入れられる。これらの情報はまったく現実的なもの、つまり目につきやすいように劇的にされ、同時にまったく非現実的なもの、すなわちコミュニケーションという媒介物によって現実から遠ざけられ記号に還元される。
テレビで見たり聞いたりしたことは、本当にその場にいなかったことにほかならないのだから。けれども、重要なのは真実以上に真実らしいこと、いいかえればその場にいなくともそこにいること、つまり幻視なのである。
VRはまさに幻視の最先端ですね。
気分を高めるために消費された恒常的な暴力を必要としている。これが日常性のいやらしさであり、おどよい室温になったワインのように供されるなら、出来事や暴力が大好きなのだ。
ああ、なんてバラ色な消費社会にわたしたちは生きているんでしょうね。