本気で就活は6月解禁と思い、2社しかエントリーしていない人に会った

タイトルの通りである。
純真かつこれ以上なく情弱、そして嫌いになれない。都内の大学院の中国人留学生である彼女とは、あるOB訪問で一緒になって、OB訪問後にいろいろと話した。

彼女は、日本の広告を学びたくて、コミュニケーションデザインを勉強しに日本の大学院に来たらしい。中国の広告は、ひねりやクリエイティビティがなくてつまらない、と彼女は言っていた。
そして、今現在、広告会社上位2社しかエントリーしていないと言う。なんたる強者。妥協一切なしの攻めの姿勢、素晴らしいな。

以下、会話形式でお届けする。
内容は、彼女の就活に対する考え方、6月解禁を真に受けた原因、中国の就活事情、留学生の面接に対する不安、広告会社の志望動機などについて。

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私「2社とも落ちたらどうするの?」  

彼女「そのときはまた考えるよ〜。どうしても行きたいところだけ受けて、自分の退路を絶ってる感じ」

私「中国に戻るのは考えてないの? 帰国子女なら優遇されそうだけど」

彼女「ないな。今富裕層ふえてるし、海外経験のある人は多いけど、学力とか能力はピンキリだしふつうに就職できない人もたくさんいるよ。
 あと、せっかく頑張って日本の大学院に来たし、日本の企業に入りたいと思ってる」

私「なるほど…日本の広告学びに来たんだし、広告会社入りたいよね」

彼女「うん。わたし、就活解禁が本当に6月だと思ってた。そしたら全然ちがうね(笑)」

私「それを真に受ける就活生がいるほうがびっくりだわ!!(笑)  周りの人たちは教えてくれなかったの?」

彼女「周りはみんな外資狙いだったから、タイミングが違くて。まあ日系は遅いよね〜と思ってた(笑)」

私「あ〜〜(笑)  そういえば中国の就活ってどんな感じなの?」

彼女「就活の時期は決まっていなくて、1年生からインターンとか行って動いてる人もいる。面接は、日本より少なくて1、2回とかかな? あとやっぱり、日本よりコネがものを言う(笑)」

私「そうなんだ。時期決まってないのはいいな。卒業後に見つける人もいる?」

彼女「基本は卒業前だね。あ、あとリクルートスーツはない。わたし、本当にスーツ大嫌いで、着ないといけないときは訪問する会社のトイレで着替える(笑)」

私「嫌いすぎ(笑)」

彼女「暑いし苦しいし。日本に来る時期間違えたよ。女子高生はあんな可愛い制服があるのに、わたしが来たときには真っ黒のスーツだよ」

私「コスプレするしかないな(笑)  中国の制服はどんな感じなの?」

彼女「自分の服の上に、ジャージ着る感じ。ぜんぜん可愛くともなんともない」

私「ジャージは萎えるな〜。てか、面接近いよね…なんか考えてる? 言うこととか」

彼女「まだ! 日本語が不安だから怖い。自分の能力を、日本語で、しかも短時間で話すのできるかな…」

私「能力があることと、それを上手く示すことができるのかは、別物だもんね」

彼女「そう!!本当にそう! どうやって自分を魅力的に伝えたらいいのか…働いたら見せられるけどそんなことできないし」

私「そうだよね…会社に入ってしたいこととか、決めてる?」

彼女「ただ、面白い広告が作りたいだけ(笑)」

私「わかるな〜、動機なんて本当はそんなものなのに、なんでたくさん語らないといけないのかね(笑)」

彼女「ね、もっとシンプルでいいのに」

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そして、今日私も彼女も面接を受けた。会場は違うけれど、ほとんど同じ時間帯。
彼女、うまく日本語話せたかな。

お互い、通ってるといいな。